在留カードの見方と記載内容を徹底解説【保存版】
この記事では、在留カードの表面・裏面の読み方、就労できる/できないの見分け方、資格外活動許可欄、住所変更時の届出(14日以内)、ICチップの基礎、企業が採用時に確認すべきポイントを、申請取次の実務視点でわかりやすく整理します。
在留カードとは(目的と基本)
- 日本に中長期在留する外国人に交付される身分証で、在留資格名・在留期間・就労制限の有無などが記載されます(特別永住者は別制度)。
- カードには偽変造防止のICチップが搭載され、券面記載事項の一部が格納されます。公式の読取アプリも提供されています。
表面の見方:主な記載項目
表面で特に重要な項目は次のとおりです(表記名称はカード様式に準拠)。
- 氏名・生年月日・性別・国籍/地域
- 在留資格(例:技術・人文知識・国際業務、留学、家族滞在 など)
- 在留期間満了日(この日までに更新が必要/同じ資格の継続は「在留期間更新」)
- 就労制限の有無(就労不可/在留資格に基づく就労活動のみ可/指定書により指定された就労活動に限る など)
- 在留カード番号(英数字の組合せ。必要に応じて失効情報照会でチェック)
これらは「在留カードに記載または表示する事項」として省令・仕様で定められています。
裏面の見方:資格外活動・住所の記載
- 資格外活動許可:許可を受けている場合、その要旨が裏面に記載され、ICチップにも書き込まれます(例:包括許可=週28時間以内 等)。
- 住居地(住所):裏面に最新住所が記載されます。引越し等で変更したら届出後に裏面へ反映されます。
就労可否の読み取り方
企業・留学生・家族滞在の方が迷いやすいポイントを整理します。
- 就労可能な在留資格(例:技術・人文知識・国際業務、経営・管理、高度専門職、企業内転勤、特定技能 等)…表面の「就労制限の有無」欄が「在留資格に基づく就労活動のみ可」であることを確認。職務が資格の活動範囲内であることが前提です。
- 原則就労不可の在留資格(留学・家族滞在 など)…表面は「就労不可」でも、裏面の資格外活動許可欄に「包括許可(週28時間以内)」等の記載があれば、範囲内で就労可能です。
採用・雇用時の確認ステップ(担当者向け)
- 在留資格名と在留期間満了日を確認(職務が活動範囲に合致するか)。
- 就労制限の有無(表面)と、必要に応じて資格外活動許可(裏面)を確認。
- 在留カード番号の失効情報照会を実施(番号の失効有無のみ確認可能。就労可否や真贋の最終証明ではありません)。
- IC読取アプリで券面とICの情報を照合(社内規程に応じて)。
住所変更は14日以内の届出
- 新しい住居地を定めた日(転入・転居)から14日以内に市区町村で届出。届出後、在留カード裏面に新住所が記載されます。
ICチップと読取アプリの基礎
- 在留カードのICには身分事項・顔写真等が格納。公式の在留カード等読取アプリで券面とICの一致を確認できます。
よくある間違い
- 表面だけを見て判断してしまう:裏面の資格外活動許可・住所も必ず確認。
- 在留カード番号の照会結果=完全な真偽判定と思い込む:照会は失効情報の確認に過ぎず、就労可否やカード真贋の最終証明ではありません。
- 住所届出の失念:14日以内の届出義務。更新・各種手続にも影響します。
まとめと関連情報
- 表面:在留資格・在留期間満了日・就労制限の有無・カード番号を確認。
- 裏面:資格外活動許可と住所を確認(転居は14日以内届出)。
- 必要に応じて:番号失効照会とIC読取アプリで整合性をチェック。
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