外国人の技能実習制度廃止し「育成就労制度」の創設へ

2024年2月9日の関係閣僚会議において、政府は外国人の技能実習制度を廃止し、「育成就労制度」を創設する方針を決定しました。これまでの技能実習制度では、原則として働き先を変える「転籍」は認められていませんでした。この制度は、外国人労働者が日本で特定の技術や技能を習得することを目的としており、契約期間中に他の企業や職場に転籍することは基本的に許可されていませんでした。しかし、岸田総理は、「共生社会の実現を目指し、外国人材から選ばれる国になる」という観点から、技能実習制度および特定技能制度の見直しを進めることを表明しました。

新たな「育成就労制度」では、これまで認められていなかった働き先を変える「転籍」が一定条件下で可能になるようです。具体的には、同じ職場で1年から2年働いたうえで、一定の日本語能力などを備えることがなどが条件とされるようです。ただし、悪質な仲介業者の介入を防ぐため、当面の間は民間業者の仲介は認められません。

政府は、新制度の設立に向けて関連する法案を今国会に提出する方針です。これにより、外国人労働者がより適切な労働環境で技能を磨き、日本社会における貢献度を高めることが期待されます。

この政策転換には、いくつかの利点があります。まず第一に、技能実習生がより多くの経験を積むことができるようになります。1つの職場に固定されることなく、異なる企業や業界での経験を積むことができるため、より幅広い技能を身につけることができるでしょう。また、日本の労働市場においても、技能実習生の能力や経験がより適切に評価されることが期待されます。これにより、技能実習生がより適切な職場で働くことができ、日本の産業振興にも寄与することができるでしょう。

一方で、この政策にはいくつかの懸念点も考えられます。まず第一に、転籍を認めることで、一部の企業が技能実習生を短期間で利用し、安い労働力として使い捨てる可能性があります。また、悪質な仲介業者が介入することで、技能実習生が不当な労働条件下で働かされるリスクも懸念されます。これらの懸念に対処するためには、十分な監督と厳格な規制が必要だと考えます。

新制度の導入には、社会全体の理解と支援が不可欠です。外国人労働者が日本で働くことで、日本経済の活性化や人材不足の解消に寄与することが期待されます。また、異文化交流による相互理解の促進や国際的な人間関係の構築にも貢献するでしょう。しかし、外国人労働者が適切な労働環境で働くためには、労働者の権利と福利厚生を保障することが重要です。

以上のように、外国人の技能実習制度廃止と新たな育成就労制度の導入は、日本の労働市場における外国人労働者の待遇改善と日本の産業振興に向けた前進と捉えることができます。しかし、その運用には慎重な検討と十分な監督が必要です。これによって、持続的な経済成長と社会的公正が実現されることが期待されます。

2024年2月10日現在では、法案提出前であり決定されたものではありません。
今後情報が入りましたら再度情報発信をしたいと思います。

Follow me!